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【相続事例】かえってきた固定資産税

ある日、Aさんから相続手続きのご相談を受けました。「叔母が亡くなり、遺言書があります」とのことだったので、手続きはスムーズにいくかと思われました。
 
まずは、遺言執行者の就任通知を各相続人に郵送してもらい、遺言書どおりの手続きを開始していくところまでは、良かったのですが、ふと私が、被相続人が所有する不動産について、「田舎にある割には、評価が高いのでは・・・」と違和感を感じたところから、この案件は複雑化して行きました。
 
平成26年度の固定資産税の評価額は約3,000万円(約300坪の介在雑種地)でした。Aさんと共に、過去の固定資産税の納付状況を調べたところ、この10年間は、約30万円の納税を毎年行っていることが判明しました。
 
そこで、当センターとしては、Aさんに確認をとった上で現地へ出向き、どのような土地なのかを見に行きました。そこは、壮大な草むらで、今すぐ宅地として使えるような部分はなく、相当の改修を行わなければ、宅地として使用することは不可能だと感じました。
 
このことを、市役所へ通知すると、「きちんと評価している」との一点張りでしたので、Aさんもかなりお困りの様子でした。後日、仕方なくAさんと一緒に市役所まで出向き、どのような状況か写真をもとに説明し、ようやく担当の方が、現地を見に行ってくれると約束をしてくれました。
 
それから約半年が経ち、市役所からは何の連絡も無いまま、Aさんから「固定資産税の納税通知書が届かないのだけれど・・・」と連絡がありました。困惑したAさんに、市役所へ問合せるようにと伝えた結果、約3,000万円の評価額がついていた雑種地が、約10万円の評価額に下がっていたのです。
 
市役所からの通知は一切なく、Aさんは市役所の対応に不満な様子でしたが、今後、固定資産税を負担しなくても良くなり、安心されていました。
 
しかし、これだけで満足してはいけないのです。払いすぎていた固定資産税は最大5年間分が還付される可能性があります。今回の件も当然、その申し出を行い、市役所にきちんと調査をしていただきました。結果は、5年間分すべて還付していただけることになりました。
 
あの時、違和感を感じず、普通に相続登記を行っているだけのサポートであれば、気付かないことであったと思います。
 
相談員として、お客様の気持ちに寄り添って「不利益を被らない」ようにサポートしていけるように、これからも日々気をつけておこうと初心を思い出させてくれた案件でした。