「父が亡くなった後、自分で相続税の申告をしたら、後日税務署からお尋ねが来たんです」 財産の申告漏れや計算間違いがあると、税務署から手紙や出頭を求められることがあります。 これがいわゆる「お尋ね」と呼ばれるものです。 そしてここ数年のコロナが明けてから以降に、お尋ねの数が右肩上がりに増加しているようです。 今回は、そんなお尋ねが来る原因を解説します。 お尋ねの原因その①『相続時精算課税制度』 2,500万までは贈与税を納めずに、生前贈与を受けることができる仕組みが相続時精算課税制度です。 「相続の時に相続税として税金を支払う」という制度でもあるため、この制度を利用していて贈与された財産は相続財産に加算する必要があります。 お尋ねの原因その②『相続の開始3年前の故人からの贈与』 亡くなる直前の生前贈与は、故人の財産に含めて計上しなければいけません。 この生前贈与が、2024年から段階的に7年以内に延長されていますので、より注意が必要です。 お尋ねの原因その③『相続税額2割増しの計算』 財産を受け取った方が、兄弟姉妹や孫の場合などの場合、相続税が2割加算となります。 この計算をせずに申告してしまったという方も多いようなので、気を付けましょう。 お尋ねの原因その④『故人が負担していた保険料』 相続税申告の対象の保険は、なにも死亡保険金だけではありません。 「故人が保険料を負担していた保険」は、申告の対象となります。 保険契約を死亡日当日に解除した場合の「解約返戻金相当額」を計上するのを忘れないでください。 お尋ねの原因その『⑤名義預金』 故人名義でなくとも、原資が故人の場合の預貯金は「名義預金」と呼ばれる財産になります。 この名義預金は、申告漏れしやすい財産の王道ですので、注意が必要です。 相続税申告は、プロの税理士に任せましょう。 申告内容が悪質な場合などは、35%の重加算税を別途支払うことになります。 相続税申告は、「財産ごとの申告必要不要」の判断が非常に大事ですので、専門の税理士に任すことが大切です。 相続手続支援センター関西では、相続税専門の税理士と共にお客様をサポートさせて頂いております。 お困りの方は、ぜひ一度ご連絡ください。
税務署から突然のお尋ね!?知っておくべき申告が漏れやすい財産とは。
2024.08.20