その納骨、本当に実現できますか?おひとり様が見落としがちな落とし穴
「亡くなった後は○○寺に納骨してもらうつもり。費用も預金があるから大丈夫。」
身寄りの少ないAさんの言葉。一見万全に見えますが、ここに見落としがちな落とし穴があります。
その希望、本当に実現できますか?
死後の手続きは自動では進みません。葬儀や納骨、役所への届出は“誰か”が動いて初めて実現します。おひとり様の場合、その担い手がいなければ、どれだけ明確な希望でも形にならない可能性があります。
さらに問題はお金です。金融機関は死亡を把握した時点で口座を凍結します。
つまり「預金がある」だけでは、葬儀や納骨費用をすぐに支払えません。
相続人がいない場合は家庭裁判所で相続財産清算人の選任が必要となり、手続きは大きく遅れます。
結果として、希望どおりの納骨が難しくなることもあります。
解決策は「死後事務委任契約」
こうしたリスクに備えるのが死後事務委任契約です。
亡くなった後に必要となる事務を、あらかじめ信頼できる人や専門家に委ねておく仕組みで、実務を確実に動かす“実行役”を用意できます。
具体的には、葬儀社の手配、寺院との連絡・納骨、火葬・埋葬手続き、役所への届出、遺品整理など、死後に発生する幅広い事務をカバーします。
内容は契約で個別に定めるため、「どの寺に納骨するか」「どの形式の葬儀にするか」まで具体化できます。
ポイントは資金の準備です。
受任者に必要費用をあらかじめ預けておくことで、その資金から葬儀業者や寺院へ直接支払いが可能になります。
これにより口座凍結の影響を受けず、手続きが滞りなく進みます。
「実現できる設計」と安全性の確認を忘れずに!
大切なのは“決める”だけでなく“実現できる形にする”ことです。
契約は公正証書で作成し、誰が・何を行うのか、報告方法や報酬まで具体的に定めましょう。
あわせて、費用の預託方法(専用口座・預り金口座等)も明確にしておくことが重要です。
特に確認したいのが預り金の管理体制です。
受任者となる業者に依頼する場合は、以下を必ずチェックしましょう。
①預り金を事業資金と分けた別口座で管理しているか(分別管理)
②入出金の記録・定期報告があるか
③未使用分の返還ルールが明確か
実際に、分別管理が不十分で資金が流用され、葬儀費用が支払えなかった事例もあります。
信頼できる相手かどうかは、こうした体制で見極めるべきです。
相続手続支援センター関西では、死後事務委任契約の設計から公正証書化まで一括でサポートしています。
最期の希望を確実に実現するために、早めの準備をご検討ください。