家の権利書がないと相続で困るって本当!?

「亡くなった父名義の不動産を私が相続で取得することになったのですが、家の権利書が見当たりません。どうすればいいのでしょうか?」
このような相談を受けることがあります。

家の権利書が見つからないというご家庭は、意外と多いものです。
「名義変更できないの!?」とご不安になる方からのご相談をよくお受けするので、今回は解説していきます。


権利書がなくても、相続登記は可能です
結論から言うと、家の権利書がなくても、相続登記(不動産名義変更)は可能です。

相続登記に必要な書類は、以下になります。

・故人の出生~死亡までの戸籍謄本
・相続人全員の戸籍謄本
・故人の住民票の除票もしくは附票
・不動産を相続する相続人の住民票もしくは附票
・遺産分割協議書(誰が不動産を相続するかが書かれたもの)
・相続人全員の印鑑証明書

相続登記後は、不動産の新取得者に新たな権利書が発行されるため、故人が買った時の権利書は今後も不要となります。


権利書があったほうが良い場合もある!
ただし、実務では権利書があったほうが良い場合もあるのは事実です。

「不動産の所有者の変遷」が書かれている不動産登記簿謄本という書類があります。
相続登記とは、この登記簿謄本に、新所有者の名前を載せる手続きです。

登記簿謄本には、「所有者の名前と住所地」が載るのですが、「登記簿上の故人の住所地」が、「故人の住民票に載っている住所地」と異なっている場合、権利書の提出を求められます。

ただし、権利書がなくても、司法書士が作成してくれる上申書で、手続きは進めることができます。
上申書とは、「この不動産は故人のもので間違いありません」という内容の書類で、これに相続人全員の署名捺印があれば、権利書は不要になるのです。


権利書がなくても相続登記はできるのでご安心ください
長々と書きましたが、結論は権利書がなくても相続登記はできるのでご安心ください。
どちらかというと相続では、必要書類を集めたり、相続人全員の話し合いがまとまらない方が大変です。
何かお困り事がありましたら、いつでもご相談くださいね。
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