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遺産分割協議書の書き方・作り方を解説!【自分に必要か不要かも分かります】

こんにちは、相続手続支援センターなにわの相談員です!

今回の記事は、

・遺産分割協議書とは?
・遺産分割協議書は自分に必要なの?
・遺産分割協議書はどうやって書いたらいいの?

といったお悩みを解決する内容になっています。

遺産分割協議書という、普段あまり目にすることのない言葉。

急に相続手続きをしなくてはいけない場面になって、

「遺産分割協議書ってなに?」
「自分も作成しないといけないの?」

といったお悩みの方は多いと思います。

今回は相談累計数72,000件越え(2021年1月時点)の相続手続支援グループが、
遺産分割協議書についてじっくり解説していきます!

それでは、早速みていきましょう!

 

遺産分割協議書とは?

遺産分割協議書は、簡単に言うと「亡くなった方の財産を相続人の間でどうやって分けるかを示した証拠書類」です。

遺産分割協議という話し合いで決まった内容を、『書面に起こして証拠にしたもの』が遺産分割協議書なんですね。

 

「遺産分割協議って?」という方は、まず相続手続きの大まかな流れを確認しておきましょう。

お亡くなりになる(相続開始)

相続人調査と財産調査(誰が相続人で何の財産があるかを調べる)

遺産分割協議(相続人の中で誰が何をどのぐらい取得するかを決める話し合い)

遺産分割協議書作成(話し合いで決めた内容を書面に起こして証拠にする)

各種名義変更手続き(協議書を使って名義を変え、財産を移動させていく)

相続手続き完了

上記が相続手続きの大まかな流れ。

この流れを見て分かるように、遺産分割協議という話し合いをして、それを元に協議書を作る。

その協議書を使って、どんどん各種名義変更手続きを進めていき、全ての名義が変わればゴール。

 

ゴールのために必要な基本書類が、遺産分割協議書だとお考えください。

 

遺産分割協議書は必ず必要?

では遺産分割協議書は必ず必要かというと、必ずしも必要ではありません。

(1)不要なケースと(2)必要なケースがあるため、しっかりと把握しておきましょう。

 

1-1 不要なケース【その1 相続人が自分一人だけ】

もしあなたが一人っ子で、すでに両親の片方が亡くなっている状態であり、今回もう片方の親が亡くなった場合は、遺産分割協議書は必要ありません。

遺産分割協議書作成前には「どのように遺産を分けるか?」を決める遺産分割協議、いわゆる「話し合い」をする必要がありましたよね。

相続人が1人だと、当然相続できる権利を持ったのはその人だけです。

分け方を話し合う相手はおらず、全ての財産を相続できるため協議書など必要ない、というわけです。

 

1-2 不要なケース【その2 遺言書に遺産の分け方が指定されている】

もしお亡くなりになった方が遺言書を残していたなら、遺産分割協議書は必要ありません。

なぜなら遺言書が『遺産の分け方の証拠書類の役割』を果たしてくれるからです。

遺言書は「誰に何をどのぐらい相続させるか」を書くもの。

よって遺言書があれば、遺産分割協議という話し合いも遺産分割協議書作成もいらないので、いかに楽に相続手続きが進むかが分かりますね

ただし覚えておいて欲しいのが、遺言書は「必ず書かれている内容で相続しなければならないものではない」ということ。

例えば、相続人が長男、次男、三男と3人おり、遺言書に「一切の財産を長男に相続させる」とあったとします。

長男が「さすがに全て自分が取得するのは・・・」と感じ、長男が「兄弟で3等分したい」と考えて兄弟間でその合意があれば、3等分に分けることは可能なんですね。

ただしこの場合は、各種手続きの際に遺産分割協議書が必要ですので、ご注意ください。

 

2-1 必要なケース【その1 名義変更が必要な相続財産がある】

亡くなった方の財産に名義変更が必要なものがある場合、遺産分割協議書は必要です。

要は、名義変更の書き換えをする側から『本当にこの相続人に名義を変更しても良いと相続人の間で同意が得られているのか?』の確認を提出先から求められるのです。

以下が、主な名義変更が必要な財産となります。

名義変更が必要な主な財産と提出先
・不動産 →法務局
・有価証券 →証券会社
・預貯金 →銀行、郵便局
・自動車 →運輸支局

相続が発生した場合、ほとんどの方が上記の財産のどれかを取得することになるでしょう。

なので、『遺産分割協議書はほとんどの方が作成する必要がある』と覚えてもらって良いかと思います。

ちなみに、預貯金などは遺産分割協議書がなくても、銀行ごとの所定の用紙に相続人全員が記入すれば、遺産分割協議書がなくても手続きが可能な場合もあります。

しかし、口座ごとに、銀行ごとに、いちいち相続人全員で記入する手間や時間を考えたら、遺産分割協議書1枚で通る方が圧倒的に楽ですよね。

名義変更が必要な相続手続きがある場合、スムーズな手続きのため遺産分割協議書は作成しておきましょう。

 

2-2 必要なケース【その2 相続税の申告が必要】

相続税の申告が必要な財産がある場合、遺産分割協議書は税務署に提出しなければなりません。

ちなみに相続税というと、「相続の時に必ずかかる税金」のような言葉ですが、そうではありません。

基礎控除額というボーダーが決められており、その額を超える財産を相続しない限り、相続税の申告は必要ないのです。

逆を言えば、相続する財産の総額が基礎控除額以下の場合、「相続税申告のために遺産分割協議書を作る必要はない」ということになります。

 

2-3 必要なケース【その3 相続人同士でトラブルが予想される】

「普段から家族間の仲があまり良くない」
「疎遠になっている親戚の相続人がいる」
その場合は遺産分割協議書を作成しておいたほうが良いでしょう。

これは後から「言った」「言ってない」や、「やはり納得がいかない!」というトラブルが発生することを未然に防ぐためです

仮に後からトラブルが起きた場合でも、遺産分割協議書という証拠書類があれば、「ほら、協議書にこう書いていて、あなたは実印も押してるでしょ」と主張することが出来るわけです。

一度作成された遺産分割協議書は、よっぽどのことが無い限り「やっぱりダメ!」と覆すことはできません。

後から不要なトラブルを起こさないためにも、相続人間でトラブルが予想される場合は、遺産分割協議書の作成をオススメします。

 

2-4 遺産分割協議書が必要なケース【その4 法定相続分以外で財産を分けたい】

法定相続分とは、『民法が定めた相続人が財産を相続する割合』のことです。

この割合は「相続人の数」や、「故人が自分にとって親なのか兄弟なのか子供なのか」によって変わってきます。

しかし法定相続分は、必ずその通りに分けなければならないものではありません。

誰が何をどのぐらい取得するかは、相続人の間で自由に決めることができるのです。

例えば法定相続分が「6分の1もらえる権利」であっても、全部もらってもいいし、10分の1でもいいし、全くもらわなくてもいい。

話し合いで相続人全員の納得があれば、それが最優先されるんですね。

そのように法定相続分以外で財産を分けたい場合は、『ではどのように分けるのか?』という遺産分割協議書が必要になってきますので、作成しておきましょう。

 

遺産分割協議書の書き方、必要なものは?

遺産分割協議書の書き方は、特に決まった様式があるわけではありません。

基本的には以下の内容が書かれていれば大丈夫です。

・相続人で話し合った遺産分割の協議内容を記載する。誰が何をどのぐらい取得するか、など。
・相続人全員の現住所を記載し、署名、押印する
・押印は印鑑証明がある実印。印鑑証明書を添付する
・用紙が複数枚に渡った場合、全員の割印も押印する

要は、行政や金融機関が協議書を見た時に『内容が一発で分かるもの』であれば良いのです。

 

ただ、ここに落とし穴があります。

 

次からは様式がないからこそ起こりやすいミスや、完全に協議書が使えなくなるケースをご紹介します。

 

遺産分割協議書が無効になるケース①遺産分割協議に相続人全員で参加しなかった

本来相続人なのに遺産分割協議で蚊帳の外にされていたら・・・そのような話し合いから作られた協議書は無効になります。

よくあるのは、実は故人が別に子供を作って認知していたのを後から知った・・・というケース。

その子供(相続人)抜きで分割協議をして作成した遺産分割協議書は、当然無効となってしまいます。

そのため、遺産分割協議の前にしっかりと『故人の出生〜死亡までの戸籍』を確認し、「隠れた相続人がいないか?」を確認しておきましょう

 

遺産分割協議書が無効になるケース②判断能力のない人が遺産分割協議に参加していた

判断能力がない人とは、例えば認知症や精神障害といった、『遺産分割の内容が正しく理解できない状態の人』を指します。

もし正しく内容を理解できなかったら、『自分にとって不利になる内容』でも勝手に話を進められてしまうかもしれませんよね。

それを防ぐため、判断能力のない相続人がいた場合、家庭裁判所に後見開始の審判を申立し、成年後見人を立ててもらう必要が出てきます。

そのため相続人に判断能力のない人がいて、その人に成年後見人が立てられていない状態で作られた遺産分割協議書は無効になります。

遺産分割協議書が使えなくなるケース③書き慣れていないから不備がある

繰り返しになりますが、遺産分割協議書なんて普通に生活を送っていたらまず聞かない言葉だと思います。

突然の相続手続きで必要になり、作成を迫られる方がほとんどですよね。

馴染みがないからこそ、仮に自分で作ったとしても、「この内容で果たして証拠書類としての要件を満たしているのか」というチェックができる人が周りにいることは稀でしょう。

結果として、非常に不備(記載ミス、記載が足りない)が起こりやすいのです。

実際に相続人間で協議して、その内容を遺産分割協議書として作成し、相続人全員からの署名と捺印をもらい、それを持って「いざ!」と名義変更手続きに行った時に、

「この内容では不備があり手続きできません」

「ウチの名義変更手続きに必要な記載がありません」

と、土壇場で言われることも少なくありません。

こうなったら大変です。

 

相続人の数が多い場合や地方に散らばっている場合、またそれぞれから記名して捺印をもらわないといけないことになり、手続きが数ヶ月伸びてしまうなんてことも。

また、手続きには相続税の申告のようにタイムリミットが決められているものもあります。

 

これは相続人の間でも同じです。

せっかくトラブルを防ぐために作ったのに、
「『有価証券は取得する』と書いているが、配当金に関しての記載がない!」
「協議書に記載がない財産が後から出てきた!これは誰が取得するんだ!」
など思いもよらないところを突かれて、トラブルの元になることも。

 

そういった観点からも、やはり確実なのは専門家に依頼すること

普段から遺産分割協議書作成に慣れた行政書士や司法書士に頼めば、正しいヒアリングのもとに、『個々のケースに応じた最適な遺産分割協議書』を作成してくれます。

 

まとめ:相続では遺産分割協議書で名義変更を進めていこう!

いかがだったでしょうか?

普段聞きなれない遺産分割協議書という書類について解説させていただきました。

今回ご紹介させていただいた内容をぜひ参考にして、遺産分割協議書を作成し、相続手続きを進めて行ってみてください!

 

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相続手続きの経験豊富な税理士、司法書士、行政書士、土地家屋調査士と提携して、包括的に相続をサポートさせていただいております。

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