89歳と76歳の姉妹が無料相談に来られました。
独身の弟さんが亡くなったとのことです。
無料相談、お見積もりのご提示後、すぐにお申込み下さいました。
財産を分ける話し合いはスムーズで、およそ2カ月で金融機関の解約、不動産の名義変更などの手続きが終わりました。
全ての手続きが完了したときに、お2人に知っておいていただきたいことがありお話させていただいた内容は、次のとおりです。
今回、独身の弟さんが亡くなり、相続人は依頼人の姉妹2人でした。
お2人ともご高齢で配偶者もお子さまもいらっしゃいません。
どちらかに、万一のことがあった場合、もう1人が相続人となります。
そして、さらにもう1人がお亡くなりになると、相続人はいなくなります。
では、財産は誰のものになるかというと、国のものになります。
そこで、もし、遠い親戚や知人・友人のなかに財産を引き継いでもらいたい、お葬式をお願いしたいという方がいらっしゃるのであれば遺言を残しておく必要があることをご説明しました。
遺言がないと後々大変だと理解していただいても、
なかなか気持ちの整理がつかないご様子でした。
無理もありません。
そこで、遺言をのこす前段階としてある提案をさせていただきました。
ただ、いきなり遺言書にしたためる、というのは人によっては抵抗があります。
そこで、今回は遺言書を作成する前段階として当センターが発行している『エンディングノート わたしの歩いた道』をご紹介しました。
お2人の生まれ育ったご家庭や故郷のこと、学生時代のこと、戦争中のこと、そしてこれからの目標などをお聞きして、当センターでノートに書き綴っていきました。
一緒に、エンディングノートを作り上げていくうち、「財産の行き先」を希望するお名前があがりましたのでそのことを遺言にしたためることになりました。
今まで歩いてきた道を整理すれば、自然とこれからの道が見えてくることを感じたお手伝いでした。