相続人なのに相続人ではなくなる「相続欠格」と「相続廃除」とは!?

相続が発生すると、残された配偶者、子、親や兄弟は、その順位に応じて「相続人」となり、相続権を獲得します。

ただし、ある一定の基準を満たすと、相続人なのに相続権を剥奪されてしまい、何も相続することができなくなってしまいます。

これが相続欠格と相続廃除と呼ばれるものです。
今回はこの2つについて解説していきます。



相続欠格は、被相続人の意思とは無関係に相続権が剥奪!

以下の者は、相続人であっても相続欠格者となり、相続権を剥奪されます。

・被相続人の遺言書を偽造・変造・破棄・隠匿した者
・故意に被相続人や相続人を死亡させたり、死亡させようとして刑に処された者
・被相続人が殺害されたことを知って、告発・告訴をしなかった者
・詐欺や脅迫により、被相続人に遺言の作成・撤回・取消し・変更させた者

上記欠格事由がある相続人は、直ちに相続権を失います。

特に必要な手続きがあるわけでもなく、戸籍にその旨が記載されるわけでも、証明書を裁判所や役所が出してくれるわけでもありません。

欠格者であることの主張は、全ての利害関係人が主張できますが、被相続人本人の意思ではできません。
被相続人本人の意思で相続権を剥奪できるのは、次に説明する相続廃除になります。


相続廃除は、被相続人の意思で相続権が剥奪!

相続廃除は、被相続人が生前に「この人は相続人にしたくない」という妥当な理由がある時、相続人から除外できる制度です。

被相続人に対して虐待や侮辱といった著しい非行があることが条件になり、妥当かどうかの判断は、家庭裁判所がします。

廃除の方法は、被相続人が生前に家庭裁判所に申し立てる方法と、遺言で廃除の記載をして遺言執行者が申し立てる方法があります。

また、相続廃除に関しては、その人の戸籍謄本に廃除に関する記載がされます。


まとめ
相続欠格も相続廃除も、そうそうあることではありませんが、この制度のおかげで一定の秩序が担保されているかと思います。

また欠格者と廃除者はどちらも「最低限これだけは遺産を受け取る権利がある」という遺留分の請求権すら失います。
本当に何も相続できなくなる、かなり強力な制度です。

財産が関わってくると、どうしてもおかしな行動を取ってしまう方はいらっしゃいます。
昔から素行が悪い方も一定数おられると思います。

こういったケースは相続が「争続」になる場合が多いのが現状です。

相続欠格になるのか、相続廃除ができるのか、またはそれ以外に何か解決する方法はあるのかなど、一度専門家に相談してみるのをおすすめします
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